
〈かに物語〉のものづくり
毎朝、母親が作ってくれたお味噌汁。
台所から漂ってくるお出汁のいい香りは、
懐かしさと、安らぎを与えてくれる、とっておきの一滴(ひとしずく)。
気仙沼市内ある〈かに物語〉の工場で
私たちは、そんな一滴(ひとしずく)を作っています。
まるずわいがには、しっかりと詰まった甘みの強い身が特徴ですが、
硬い殻から取れる出汁の旨味もまた、絶品の蟹です。
そして、この出汁こそが、〈かに物語〉の多くの商品の味の要になっています。

———殻に身がいっぱいにつまったまるずわいがにを
オーブンでじっくり、キツネ色になるまで焼き上げる。
カットした野菜、ワインと一緒にじっくり煮込んで旨味を引き出す。
旨味が出てきたら濁らないようにアクをとって、
最後の一滴まで残すことなく漉す。———
そうして出来上がる、黄金色の蟹出汁。

創業以来〈かに物語〉の人気商品となっているビスクも、クラブケーキも、
この蟹出汁をベースに使っています。
この一滴なしに、〈かに物語〉の商品は完成しないのです。
特別なことをしているわけではありません。
単調で、当たり前のことばかり。
だからこそ、丁寧さと、真面目さが大切だと、常々思っています。
それを繰り返し、大切な人を思って、愛情をもって作る。そうです。
まるで母のお味噌汁のように。
出汁の一滴にまでこだわってつくった〈かに物語〉の商品たち。
ぜひ、大切な人とご一緒に。